ポピュラーピアノを独学する方の多くが、順番を逆から始めています。
好きなピアニストのかっこいい弾き方を見て、それを真似る。弾けるようにはなるけれど、次の曲でまたゼロから。この繰り返しに心当たりがある方に、この記事は向いています。
動画では Adele の「Turning Tables」を題材に、3つのステップを実演で辿っていきます。
①②は「翻訳」、③が「表現」
3つのステップは、役割がはっきり分かれています。
| ステップ | やること | 飛ばすとどうなるか |
|---|---|---|
| ① キー(調)を把握する | この曲がどのキーなのかを決める | コードが「記号の羅列」に見える |
| ② ディグリーで分析する | コードを度数(数字)に置き換える | キーが変わると使えない。移調もできない |
| ③ 奏法を工夫する | ボイシングやアルペジオで形にする | (ここだけやると)その曲専用の暗記になる |
①②は、曲を自分の言葉に翻訳する作業です。③は、翻訳したものをどう表現するか。
翻訳をしないまま表現だけ真似ると、手に残るのは「その曲の、その箇所での弾き方」だけです。他の曲に持ち出せないのはそのためです。
なぜディグリー(度数)だと使い回せるのか
ここが3ステップの心臓部です。
コード名は、曲ごと・キーごとに変わります。同じ進行でも、キーが違えば並ぶ文字は全部別物になる。
でも度数に置き換えた瞬間、曲をまたいで同じ並びに見えます。だから1曲分析すると、同じ度数進行を持つ他の曲にそのまま持っていける。
度数で覚えたものだけが、次の曲に持ち越せます。
「1曲弾ける」と「応用力がつく」の分かれ目は、手の器用さではなくここにあります。移調が苦手な方も、原因は大抵同じです。コードを文字のまま覚えているので、キーを変えると覚え直しになってしまう。
楽譜を見ないのではなく、見るものが違う
「楽譜なしで弾く」と言うと、何も見ずに弾くことのように聞こえますが、そうではありません。
クラシックの楽譜が「鳴らす音そのもの」を示しているのに対して、コード譜は「鳴らす音の条件」しか示していません。見ている紙の情報量が違うので、埋める作業が必要になる。その埋め方の手順が、この3ステップです。
練習の進め方
- 弾きたい曲のコード譜を用意し、まずキーを決める
- 各コードを度数に書き換える。紙に数字で並べる
- その数字の並びを声に出して読む
- 三和音だけで一周弾く → ボイシングを整える → アルペジオにする
- 別の曲でも同じ手順をやる
5番目を繰り返していると、ある日「この並び、前にも見た」と気づきます。その瞬間から、②の作業が一気に短くなります。
「楽譜がなくても弾けるのは、覚えているからではなく、読めているからです。」
目次
00:00 オープニング|ポピュラーピアノとクラシックピアノの違い
01:13 ステップ① キー(調)を把握する
02:18 ステップ② コード進行を分析する(ディグリーネーム)
05:42 ステップ③ ピアノ奏法を工夫する
07:55 応用テクニック
10:12 音の関係を理論的に理解する
13:37 まとめ
こんな方に見てほしい
- 楽譜がないと弾けない方
- コードは覚えたけれど、どう弾けばいいか分からない方
- 弾き語りやアレンジができるようになりたい方
- 移調が苦手な方
- 独学で伸び悩んでいる方
この動画で学べること
- ポピュラーピアノとクラシックピアノの違い
- キー(調)の把握方法
- コード進行をディグリーネームで考える方法
- ボイシングやアルペジオを使った実践的な奏法
- キーが変わっても応用できる考え方
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