録音を「作品を発表するためのもの」だと思っていると、なかなか手を出せません。上手くなってから、機材を揃えてから、と先送りになる。
でも弾き語りにとって、録音の一番の価値は自分の演奏を外から聴けることです。弾いている最中は分からなかったリズムのもたつきも、和音の濁りも、再生した瞬間に一発で分かります。
だから、無料で始められることに意味がある。発表の道具ではなく、練習の一部にできるからです。
Luna 2.0 は何が無料でできるのか
Universal Audio が提供する DAW(録音・編集ソフト)で、完全無料で使えます。Mac だけでなく Windows にも対応しました。
動画では、ピアノとボーカルを同時に録って、それを仕上げるところまでを実演しています。AI が録ったトラックの楽器を自動で認識してくれるので、最初の設定でつまずきにくいのも初心者には大きいところです。
弾き語りの録音が難しいのは、一発だから
バンドの録音は、楽器ごとに別々に録って、気に入らなければそのパートだけ録り直せます。
弾き語りはそういきません。ピアノと歌が同時に、一回で鳴っています。だから、録ったあとにどう整えるかの比重が大きくなります。
ここで多くの方が「いいマイクを買えば解決する」と考えますが、動画で扱っているのは機材の話ではなく工程の話です。
「録りっぱなし」から「作品の音」への3工程
| 工程 | 使うもの | 何が変わるか |
|---|---|---|
| 均す | コンプ(LA-2A) | 大きい所と小さい所の差が縮まり、歌が埋もれなくなる |
| 太くする | プリアンプ | 芯が出て、声が前に出てくる |
| 置く | リバーブ | 音が鳴っている「場所」ができる |
リバーブは手前で作った音全体にかかるので、先に音量差と音色を整えておくほうが、結果が読みやすくなります。
この3つは、高価な機材を買わなくても、プラグインで全部できます。LA-2A は録音スタジオで長く使われてきたコンプで、ボーカルにかける定番として知られています。
録音を練習に組み込む
ここが一番お伝えしたいところです。
リズムやボイシングは、独学で一番自己判断が難しい分野です。弾いている最中は、手も耳も歌も同時に使っているので、客観的に聴く余裕がありません。
録って再生すると、その余裕が生まれます。「ここだけテンポが転んでいる」「左手が濁っている」——自分で分かるようになれば、直すのは早いです。
進め方
- まずは1番だけ、一発で録る。ミスしても止めない
- 何も加工せずに再生して、気になった箇所をメモする
- その箇所だけを取り出して練習する
- 録り直して、前回と比べる
- 演奏が落ち着いてから、プラグインで仕上げる
5番目を先にやらないでください。エフェクトは演奏の問題を隠してしまいます。リバーブを深くかければそれなりに聞こえるので、直すべき箇所が分からなくなります。素の音で確認してから、仕上げに進む。
「上手くなってから録るのではなく、録るから上手くなります。」
目次
00:00 オープニング|Luna 2.0の概要・無料でできること
01:10 実際にピアノ+ボーカルを同時録音
02:30 AIによる楽器認識の実演
03:40 UADプラグイン(LA-2A)でボーカル補正
05:10 プリアンプで音の厚みを出す
06:00 リバーブで空間を整える
07:20 録音〜仕上げの全体ワークフロー
09:00 Luna 2.0が向いているユーザーとは?
10:30 まとめ・無料ダウンロードの案内
こんな方に見てほしい
- 無料で高品質なDAWを探している方
- 初心者だけど、録音〜エフェクト処理まで一通り学びたい方
- UADプラグインを使った本格的なサウンド作りに興味がある方
- ピアノやボーカルなど生楽器の録音をメインにしている方
- PCに負担の少ない、シンプルで直感的なDAWを使いたい方
この動画で学べること
- Luna 2.0 の基本的なワークフロー
- 録音したトラックをAIが自動で楽器認識する仕組み
- UADプラグインでボーカルを磨く方法(LA-2A、プリアンプ、リバーブ)
- 無料版とPro版の違い、どこまで無料でできるのか
- ピアノ弾き語りの録音において大切なポイント
ピアノ弾き語り教室では、録音の方法や機材の使い方も含めて、やりたい音楽に合わせてマンツーマンでお伝えしています。「録ってみたけど思った音にならない」というご相談も歓迎です。