映画『四月になれば彼女は』の主題歌、藤井風さんの「満ちてゆく」。
藤井風さんにとって人生初のラブソングと言われる一曲です。この記事では、ピアノ弾き語りでの弾き方を、セクションごとに解説します。
「無欲の哲学」が音になっている
この曲を弾くうえで、まず知っておきたいことがあります。
掴もうとしない愛の在り方が、そのまま音楽の作りに現れています。派手に盛り上げず、掴みかからず、静かに満ちていく。
だから演奏でも、力で押さないことが重要になります。
音を強く出そうとした瞬間に、曲の空気が壊れる
技術的な難易度以上に、抑制のコントロールが問われる曲です。
セクションごとに進める
動画は、あえてAメロから始まります。
イントロを最後に回しているのは、実践的な判断です。イントロは印象的なぶん難しいことが多く、そこで詰まると曲全体に進めません。歌が入る部分から先に固めるほうが、確実に前に進みます。
Aメロ — まずここを完成させます。曲の基本となる伴奏の形が決まります。
Bメロ — 少し景色が動きます。Aメロとの差をどう出すかがポイント。
サビ — この曲の核心です。とはいえ、サビだから強く弾く、という単純な作りではありません。 動画の実演をよく聴いてください。
イントロ — 最後に。ここまで来ていれば、曲の空気が体に入っているので、イントロの意味も分かった状態で取り組めます。
藤井風の曲を弾くときのコツ
この曲に限らず、藤井風さんの曲には共通する特徴があります。
コードにテンションやダイアトニック外の響きが自然に混ざっていること。譜面を見ると複雑ですが、全部を再現する必要はありません。
弾き語りではピアノは伴奏です。核となる響きを押さえて、残りは削る。 そのほうが歌が立ちますし、演奏も安定します。
まずシンプルな形で通せるようにして、余裕ができてから音を足していく。この順番でいきましょう。
練習の進め方
- Aメロのコードを止まらずに押さえられるようにする
- Aメロに歌を乗せる
- Bメロ、サビと同じ手順で進める
- イントロを練習する
- 全体を通す
- 強弱と間を意識して仕上げる
6番がこの曲の完成度を決めます。 コードが合っているだけでは、この曲の良さは出ません。
目次
00:00 オープニング
00:34 Aメロ弾き方
03:31 Bメロ弾き方
05:08 サビ弾き方
08:39 イントロ弾き方
こんな方におすすめ
- 「満ちてゆく」を弾き語りできるようになりたい方
- 藤井風さんの曲をピアノで弾きたい方
- 静かな曲の表現力を身につけたい方
- 弾き語りのレパートリーを増やしたい方
どの音を残してどの音を削るか。この判断ができると、憧れの曲が一気に手が届くものになります。ピアノ弾き語り教室では、弾きたい曲をその方のレベルに合わせて再構成するところからお手伝いしています。