「メロディは浮かぶのに、コードがうまく付けられない」
ダイアトニックもテンションも知っている。それなのに、いざ自分のメロディに当てようとすると手が止まる。これは知識不足ではなく、使い慣れていないだけです。
慣れるには反復が要りますが、作曲練習が続かない理由もはっきりしています。
作曲練習が続かないのは、採点者がいないから
自分で作ったメロディに自分でコードを付けても、それが良いのかどうか誰も教えてくれません。フィードバックが返ってこない練習は、やっていて手応えがなく、続きません。
ここで効くのが「知っている曲でやる」という方法です。
自分ならどう付けるかを先に決めて、あとで原曲と突き合わせる。この往復がフィードバックになります。
答え合わせをすると、自分の選択と原曲の選択の差が見えます。「自分は 4 を選んだが、原曲は 6 だった」——この一つひとつが、次に使える判断材料になっていきます。合っていた時も収穫です。自分の耳がすでに機能している証拠になります。
いきなりコードを当てないで、先に「パレット」を並べる
もう一つ、手が止まる原因があります。選択肢が無限にある状態で選ぼうとしていることです。
「このメロディに合うコードは何だろう」と考えると、候補は理論上いくらでもあります。だから決まらない。
先に使える色を並べておくと、作業が生成から選択に変わります。
| 段 | 並べるもの | 役割 |
|---|---|---|
| 基本の色 | ダイアトニックコード | 曲の土台。ほとんどはここで足りる |
| 追加の色 | セカンダリードミナント | 次の行き先を強調する |
| 差し色 | モーダルインターチェンジ | 予想を裏切って印象を残す |
パレットが目の前にあれば、「この中のどれか」という有限の問題になります。手が止まりにくくなるのはこのためです。
全部の音に合わせなくていい
コード選びで迷子になるもう一つの原因が、メロディの全音符をコードに収めようとすることです。
実際に響きを決めているのは、長く伸びる音です。その音がコードの何度に当たるかで、印象がほぼ決まります。速く通り過ぎる音は経過音として扱えるので、無理に合わせる必要はありません。
ここが分かると、判断する対象が一気に減ります。1小節に音符が10個あっても、見るべきは伸びている1〜2音です。
5つの手順
動画で示される順番です。この順番自体が要点になっています。
- 自分の歌いやすいキーで、知っている曲を口ずさむ
- 歌ったメロディからキーを特定する
- そのキーで使えるコードをパレットとして並べる
- メロディの伸びる音とコードの度数の相性で選ぶ
- 6→4→5→1 などの王道進行を当てて、原曲と答え合わせする
1番目を軽く見ないでください。自分の出しやすいキーで歌うと、メロディが自分の感覚の中に入ります。原曲のキーのまま扱うと、最後まで他人の曲のままで、判断が働きません。
答え合わせのあと、半音の経過音を足してドラマを作る段階に進みますが、それは土台が決まってからの話です。
動画では実際に1曲を使って、この5手順を通しでやっています。手を動かしながら見ると効果が違います。
「まずは知っている1曲。自分なりに付けてから、原曲を見てください。」
こんな方に見てほしい
- メロディは浮かぶのに、コードがうまく付けられない方
- ダイアトニックもテンションも知っているのに、実曲に当てられない方
- 自分のオリジナル曲を作れるようになりたい方
- 「なんとなく付ける」を卒業して、根拠を持って選びたい方
- 大人から始めるピアノ・作曲の初心者〜中級者の方
この動画で学べること
- 知ってる曲で「自分ならどう付ける?」を試し、原曲で答え合わせする練習法
- なぜ自分の歌いやすいキーで歌うのが大事なのか
- メロディからキーを特定する手順
- 使えるコードを「パレット」として並べる考え方
- メロディの伸びる音がコードの何度に当たるかで響きが決まる仕組み
- 王道進行を当てて、そこから半音の経過音でドラマを足す方法
ピアノ弾き語り教室では、作曲・コード付け・アレンジまで、一人ひとりのやりたい内容に合わせてマンツーマンでレッスンしています。「作りかけの曲がある」という状態からのご相談も歓迎です。