Cm7 は押さえられるけれど、どこか平坦に聞こえる。
9th を足せばいいとは聞くものの、構成音が5つになると片手では届かない。ここで止まっている方は多いと思います。
でもこのボイシングは、新しい形を覚えていません。
右手だけ見ると、それは E♭M7
動画で紹介される Cm9 の配置はこうです。
| 鳴らす音 | 正体 | |
|---|---|---|
| 左手 | C・B♭ | ルートと 7th |
| 右手 | E♭・G・B♭・D | E♭M7 そのもの |
右手は、すでに知っているメジャーセブンスをそのまま押さえているだけ。新しく覚える手の形はありません。
以前の「積み木」の続き
コードネームの記事で、四和音は三和音が2つ重なったものだと書きました。Cm7 なら C の上に E♭。
今回は、その上に乗せるものを1音増やすだけです。
- Cm7 = C + E♭(三和音)
- Cm9 = C + E♭M7(四和音)
上に乗せる和音が一段育っただけで、増えた D がそのまま 9th になります。別の理論を覚え直しているわけではありません。
式にすれば、全部のマイナーで使える
左手はルートと、その全音下の音。
左手の2音は探す必要がありません。ルートと、その全音下です。C なら B♭、F なら E♭。これがそのまま 7th になります。
| コード | 左手 | 右手 |
|---|---|---|
| Cm9 | C・B♭ | E♭M7(E♭ G B♭ D) |
| Fm9 | F・E♭ | A♭M7(A♭ C E♭ G) |
| Gm9 | G・F | B♭M7(B♭ D F A) |
| Dm9 | D・C | FM7(F A C E) |
覚えるのは手の形ではなく、この手順です。手順で持っていれば、初めて見るマイナーコードでもその場で組み立てられます。
左手に 5度(G)を入れない理由
Cm9 の構成音には G もありますが、左手には入れません。
5度は、コードがメジャーかマイナーかを何も語っていない音です。それを低い位置に置いても、場所を取るだけで情報は増えません。右手の E♭M7 の中に既に入っているので、重ねる必要もありません。
結果として左手は C と B♭の広い間隔になり、低音がすっきりします。
Cm9 → Fm9 を循環させてみる
動画では 03:57 から、Cm9 と Fm9 を行き来する循環を弾いています。
この2つは左手が C・B♭ → F・E♭ と動きます。前のコードの 7th(B♭)が、次の Fm9 の中では 4度になるなど、音が互いに重なっているので、指の移動が少なく済みます。
2つだけでも循環させると曲になるので、練習の入口にちょうどいい組み合わせです。
練習の進め方
- 右手で E♭M7 を押さえる(知っている形のはずです)
- 左手で C と B♭ を足す。これで Cm9
- 左手を F と E♭、右手を A♭M7 に変える。これで Fm9
- 2つを行き来するだけで循環させる
- 別のマイナー(Gm9 / Dm9)でも同じ手順をやる
5番目までやってください。 Cm9 と Fm9 だけで止めると「この2つの形」を覚えて終わります。別のキーでもゼロから組み立てられて初めて、式を手に入れたことになります。
「覚えるのは手の形ではなく、上に何を乗せるかです。」
目次
00:00 オープニング|Cmin9 の響き
00:27 Cm・Cmin7 の基本形
00:46 両手ボイシングの核となる響き
01:23 Cmin9 の押さえ方と実演
01:43 Cmin9 ボイシングの公式
02:25 鍵盤上での指使い
03:04 Fmin9 への応用
03:57 Cm9 と Fm9 の循環コード
04:47 さまざまなコードへの応用
05:05 重要ポイントのまとめ
05:27 Cm9 を使ったデモ演奏
こんな方に見てほしい
- マイナーコードの響きが単調に感じる方
- ジャズやR&Bらしいコードを弾きたい方
- Cm7 や Fm7 に 9th の響きを加えたい方
- 両手を使ったボイシングを学びたい方
- コードを自分で組み立てられるようになりたい方
この動画で学べること
- Cm9 の構成音とコードの仕組み
- 左手でルートと 7th を押さえる方法
- 右手にメジャーセブンスを重ねる考え方
- 左手の 5度を省いて響きを整理する理由
- Cm9 から Fm9 への応用方法
ピアノ弾き語り教室では、ボイシングを知識で終わらせず、弾きたい曲の中で使えるところまでマンツーマンでお付き合いしています。