ダイアトニックコードだけでも、メロディにコードを付けることはできます。でも、どの曲も同じような響きになる。
その先に行くための道具が、セカンダリードミナント・ディミニッシュ・分数コードの3つです。動画では『You've Got A Friend In Me』を例題に、実際に付けていく過程が見られます。
この記事では、なぜこの3つでジャズっぽくなるのかを整理します。
3つの技に共通すること
バラバラの技に見えますが、3つとも同じことをしています。
| 技 | やること | 何を予告しているか |
|---|---|---|
| セカンダリードミナント | 次のコードを一時的に「主役」に見立て、その手前にドミナントを置く | 次のコードが来ること |
| ディミニッシュ | 半音下から押し上げる | 半音上にあるコード |
| 分数コード | 上の和音はそのままで、ベースだけ次へ向けて歩かせる | ベースの行き先 |
どれも、次に何が来るのかを、来る前に匂わせている。それだけです。
難しいコードを覚えることではなく、行き先を先に示す場所を増やすことが本質です。
ダイアトニックだけの進行が平坦に聞こえるのは、コードが地味だからではありません。予告が一つも無いからです。次のコードが突然現れて、また次が突然現れる。聞いていて引っ張られないのはそのためです。
探すのは「合うコード」ではなく「入れられる隠間」
もう一つ、考え方の向きを変えると楽になります。
コード付けを始めたての頃は、メロディの音を見て「この音に合うコードは何か」と探します。この考え方だと、1小節1コードで終わってしまいます。
逆に、土台を作ったあとに「どこにもう1つ入れられるか」を探すと、やることがはっきりします。
- 同じコードが2小節続いているところ
- 次のコードへ渡る直前の半小節
- ベースが大きく跳んでいるところ
こういう隠間に、上の3つのどれかを差し込む。メロディは1音も変えていないのに、響きだけが変わります。
動画の 00:51 からは、、5度コードへ向かうところの「♯5」、など具体的な入れどころが次々に出てきます。
数字で書き留めるまでがセット
ここを飛ばすと、せっかく見つけた付け方がその曲専用の知識で終わってしまいます。
「C のあとに A7 を入れた」と覚えると、そのキーのときしか使えません。でも「1度のあとに 6度へのセカンダリードミナント」と数字で書けば、どの曲でも同じ手が使えます。
今回の3つは、どれも「◯度から◯度へ」という形で覚えられます。動画の 05:33 でも、この点が強調されています。
練習の進め方
- 好きな曲のメロディに、ダイアトニックだけでコードを付ける
- 付け終わったら、隠間を探す(2小節同じコードの所、渡る直前)
- そこに1つだけ、次を予告する駒を入れる
- 入れたものを数字で書き留める
- 別の曲で、同じ数字の並びが出てくる場所を探す
3番目は1か所ずつにしてください。一度に全部入れると、予告だらけになってどこが聞かせどころなのか分からなくなります。
「コードを増やす前に、いまの進行のどこが空いているかを見てみてください。」
目次
00:00 オープニング
00:26 例題曲『You've Got A Friend In Me』
00:51 5度コードへ向かうときの「♯5」
01:23 4度コードからディミニッシュへ
01:31 分数コードで滑らかにつなぐ方法
02:09 セカンダリードミナントの活用
02:58 細かいコードでジャジーに演出
04:44 コード進行の演奏実演
05:33 コードを数字で把握する重要性
07:12 まとめ
こんな方に見てほしい
- コードは覚えたけれど、付け方がワンパターンになる方
- メロディに合う、おしゃれなコード進行を作りたい方
- プロのようなコードアレンジを身につけたい方
この動画で学べること
- 既存のメロディにコードを付けていく実際の手順
- セカンダリードミナント・ディミニッシュ・分数コードの使いどころ
- コード同士を滑らかにつなぐ考え方
- コードを数字(ディグリーネーム)で把握する意味
ピアノ弾き語り教室では、コード付け・ボイシング・アレンジまで、実際に弾いていただきながら一緒に組み立てていきます。