コードは弾けるのに、伴奏がいつも同じ響きになる。
この行き詰まりは、指の技術ではなく手順を知らないことから来ていることが多いです。動画では「Sunny」を題材に、3つのステップで組み上げていきます。
3つのステップは、それぞれ違う軸を触っている
別々のテクニックに見えますが、並べてみると変えているものがすべて違います。
| ステップ | 変えるのは | 使う道具 |
|---|---|---|
| ① コードを足す | 何を鳴らすか | クロマチックな動き、2-5-1 |
| ② ヴォイシング | どこで鳴らすか | 9th、11th |
| ③ リズムを加える | いつ鳴らすか | 左手と右手の組み合わせ |
和音そのもの、音の高さ、時間。3つは独立しているので、一つずつ変えても他が崩れません。だから順番にやれます。
一度に全部変えると、何が効いたか分からない
順番にやる本当の理由は、難しいから少しずつではありません。
コードも配置もリズムも同時に変えると、良くなったとしてもどれが効いたのか自分で判別できません。逆にピンとこなかったときも、どこを戻せばいいのか分からない。
これは難易度の話ではなく、耳のための実験です。
動画でも 06:14 で一度 Before / After を挿んでからリズムに進む構成になっています。この区切り方そのものが教材になっています。
① コードを足す——小節数は変えない
最初のステップは、同じ小節数のまま情報量だけを上げる作業です。長くしたりテンポを変えたりはしません。
あいているところに、クロマチックな動きや 2-5-1 を差し込む。この段階では押さえ方はまだ工夫しません。何を鳴らすかだけを決めます。
② ヴォイシング——コードは変えない
2つ目は逆で、コード進行は1つも変えません。9th や 11th を加えて、同じコードの響き方だけを変えます。
ステップ1で進行を確定させておけば、ここでは響きだけに集中できます。進行を迷いながらボイシングも探すと、どちらも決まらなくなります。
③ リズムが最後な理由
リズムを先に付けると、音が短く切れて分散するので、和音が良いかどうかの判断がつきにくくなります。濁っていてもグルーヴで誤魔化されてしまう。
土台(進行)と響き(配置)が決まってから動かす。この順なら、リズムはできあがったものを験かせる役割に徒してできます。
練習の進め方
録音しながら進めるのをおすすめします。 スマホの録音で十分です。
- 好きな曲を、素のコードだけで一周録る
- ステップ1(コードを足す)だけやって、もう一度録る
- 2つを聞き比べる
- ステップ2(ヴォイシング)をやって録り、また聞き比べる
- 最後にステップ3(リズム)
弾いている最中は、手と耳と頭を同時に使っているので客観的に聴く余裕がありません。録って再生すれば、その余裕が生まれます。
「一度に上手くなろうとせず、1回に1つだけ変えてください。」
目次
00:00 オープニング
00:21 ピアノの特性を活かす
00:52 例題曲「Sunny」
01:58 ステップ1:コードを足す
04:02 ステップ2:コードヴォイシング
06:14 Before/After
07:06 ステップ3:リズムを加える
10:03 まとめ
こんな方に見てほしい
- コード伴奏がワンパターンになってしまう方
- ピアノで華やかなアレンジを作りたい方
- テンションコードやコードヴォイシングを学びたい方
- ファンキーでグルーヴのある伴奏に挑戦したい方
- 弾き語りや作曲に活かせるアレンジ方法を知りたい方
この動画で学べること
- クロマチックな動きでコードをつなぐ方法
- 2-5-1 進行を加えて流れを滑らかにする方法
- ナインスやイレブンスを使ったコードヴォイシング
- 左手と右手を組み合わせたリズムの作り方
- シンプルなコード進行を華やかに変える手順
ピアノ弾き語り教室では、コード・ボイシング・アレンジを、実際に弾いていただきながら一緒に組み立てていきます。「この曲をもっと華やかにしたい」というご相談も歓迎です。