「最初はGメジャーだと思ったのに、途中から変なコードが出てきて分からなくなった…」
耳コピをしていて、こうなった経験はありませんか。この記事では、その“耳コピ迷子”から抜け出すための考え方を解説します。
なぜキーが分からなくなるのか
原因はほぼ一つです。ダイアトニックコードだけで曲を説明しようとしているからです。
ダイアトニックコードとは、そのキーの音だけで作られる7つのコードのこと。教則本の最初に出てくるので、多くの方が「曲はこの7つでできている」と思い込んでしまいます。
でも実際のポップスは違います。7つでは足りません。 だから8つ目が出てきた瞬間に「キーが違うのかも」と混乱するわけです。
手持ちのコードを7個から25個に増やす
動画の核心はここです。
ダイアトニックの7色だけで描こうとするから行き詰まる
セカンダリードミナント、モーダルインターチェンジ。名前は難しく聞こえますが、やっていることは「隣のキーから色を借りてくる」だけです。
借りてきた色が混ざっているだけで、曲のキーそのものは変わっていない。この理解があると、「変なコード」が出てきても慌てなくなります。そのコードは異物ではなく、パレットの中の1色なんです。
25種類という数字は、そのパレット全体の大きさを表しています。
実例:「オリビアを聴きながら」で試す
動画では実際にこの曲を耳コピしながら解説しています。
理論の説明だけで終わらないのがポイントです。知っている曲の中で「あ、ここが借りてきたコードか」と確認する。この作業を1曲やり切ると、次の曲から見え方が変わります。
特に注目してほしいのが、サビでキーが明確になる瞬間です。Aメロで曖昧だった調性が、サビで一気に確定する。この構造は多くのJ-POPに共通しています。
分数コードは「感情の演出」
後半では分数コード(オンコード)が出てきます。
分数コードは理屈で覚えようとすると難しいのですが、役割で捉えると簡単です。ベースの音を階段状に動かすことで、コードが変わっても土台が滑らかに繋がる。結果として、進行にドラマが生まれます。
歌詞が切なくなる箇所、盛り上がる箇所に分数コードが置かれていることは非常に多い。コード付けには理由があるという視点を持つと、耳コピが「音を当てる作業」から「作者の意図を読む作業」に変わります。
耳と理論をつなぐ
耳コピが伸び悩む人には2つのタイプがあります。
- 耳だけに頼る人 … 聴こえたものを当てるが、外れたときに修正できない
- 理論だけに頼る人 … 理屈は分かるが、実際の音と結びついていない
伸びるのは、その2つを行き来できる人です。聴いて、理屈で確認して、また聴く。 動画ではノートを取りながら手を動かすことを勧めていますが、それはこの往復を作るためです。
目次
00:00 オープニング
00:05 耳コピでキーが分からなくなる理由
01:10 使用曲紹介(オリビアを聴きながら)
02:16 ダイアトニックと非ダイアトニックの整理
03:22 コードの色分けイメージと25種類のパレット
04:26 コード進行の解説(Gキーの例)
05:32 モーダル&セカンダリードミナントの使い方
07:08 サビでキーが明確になる瞬間
09:48 分数コードとドラマチックな進行
11:56 複雑なコード付けの理由
12:58 耳コピ上達のまとめと実践法
14:02 終わりに(耳コピの練習方法とメッセージ)
こんな方におすすめ
- 耳コピ中に「この曲、何キーなの?」とよく迷う方
- コード進行が読めない、よくわからないコードに遭遇する方
- ダイアトニックコードは知っているけど、その先に踏み出せていない方
- ピアノやギターでコードを弾くけれど、理屈がイマイチわからない方
- 作曲や弾き語りのクオリティを一段上げたい方
この動画で学べること
- ダイアトニックコードだけに頼らない、25種類のコードパレット思考
- セカンダリードミナント、モーダルインターチェンジなど、プロが使うコードの応用
- 実例として「オリビアを聴きながら」を耳コピしながら、キーの判断力を鍛える方法
- 歌詞や感情に寄り添ったコード進行の解釈の仕方
- 耳と理論をリンクさせて「分かる」「聴こえる」耳を育てる実践術
この考え方が身につくと、耳コピの精度が上がるだけでなく、自分の作曲やアレンジにも深みが出てきます。ピアノ弾き語り教室では、実際に曲を持ち込んでいただいて、一緒に読み解いていくレッスンも行っています。