譜面に「CmM7」と書かれた瞬間、手が止まりませんか。
Cm は分かる。M7 も単体なら分かる。でも並んだ途端に別物に見える。これは記憶力の問題ではなく、コードネームを「名前」として読んでいるから起きることです。
コードネームは名詞ではなく、命令文
Cm7 を「シーマイナーセブンという名前のコード」として覚えると、覚える対象はコードの個数だけ増えていきます。
そうではなく、Cm7 は3つの指示が左から並んだ命令文です。
- C … ド・ミ・ソを用意する(基準)
- m … 3番目の音を半音下げる
- 7 … ルートの全音下の音を足す
順に実行すると、ド・ミ♭・ソ・シ♭。覚えていたのではなく、その場で作ったことになります。
| 読み方 | 覚える対象 | だいたいの数 |
|---|---|---|
| 名前として覚える | コードの押さえ方そのもの | 12キー × 十数種類=百数十個 |
| 命令文として読む | 基準1つと記号の意味 | 10個前後 |
同じ「コードを覚える」でも、対象が違えば必要な量がここまで変わります。
記号はすべて「基準からどこを動かすか」
| 記号 | 指示の内容 |
|---|---|
| m(マイナー) | 3番目の音を半音下げる |
| aug(オーギュメント) | 5番目の音を半音上げる |
| dim(ディミニッシュ) | m の5番目をさらに半音下げる |
| M7(メジャー7) | ルートの半音下の音を足す |
| 7(セブンス) | M7 の7番目をさらに半音下げる |
| m7(マイナー7) | m にルートの全音下の音を足す |
| m7♭5 | m7 の5番目を半音下げる |
表を上から読むと分かる通り、ほとんどの記号が「1つ前の形から1箇所だけ動かす」書き方になっています。ゼロから積み上げているのではなく、直前の形を1手だけ変えている。だから途中さえ分かっていれば、その先も作れます。
ただし dim7 だけは、この連鎖の中で7番目の扱いが例外になります。ここは動画の該当箇所で必ず確認してください。ルールで押し切らず、例外として1つ覚えるほうが早い箇所です。
四和音は、三和音が2つ重なっている
もう一つ、押さえるスピードが変わる見方があります。四和音を、三和音2つの重なりとして見る方法です。
CM7(ド・ミ・ソ・シ)を下3つと上3つに分けると、下は C(ド・ミ・ソ)、上は Em(ミ・ソ・シ)。つまり C の上に Em が乗っている形です。
| 四和音 | 上に乗っている三和音 |
|---|---|
| CM7 | Em |
| C7 | Edim |
| Cm7 | E♭ |
| Cm7♭5 | E♭m |
上に乗る三和音のルートは、いつもそのコードの3番目の音です。「3度から上に、もう一つ三和音を積む」と考えると、四和音がひとカタマリで手に入ります。
なぜこれが速いのか。手はすでに三和音の形をいくつも知っているからです。新しい4音の形を覚え直すより、知っている三和音を2つ組み合わせるほうが、指は早く動きます。
練習の進め方
- C を基準に、m → aug → dim を順番に作る。「3度を下げる」と声に出しながら
- 同じ手順を M7 → 7 → m7 → m7♭5 でやる
- dim7 だけは別扱いで覚える
- 四和音を「三和音+三和音」で見直す。CM7 を C+Em として押さえてみる
- C 以外のキーで、同じ手順をそのままやる
5番目まで来ると、コードブックを開く回数が目に見えて減ります。操作はキーが変わっても同じだからです。
「覚えるのはコードではなく、記号の意味だけです。」
目次
00:00 オープニング|丸暗記からの卒業
00:22 三和音(トライアド)の基本
00:31 メジャーコード(基準)
01:20 マイナーコード(3度を半音下げる)
04:18 オーギュメント(5度を半音上げる)
05:19 ディミニッシュ
07:06 四和音(セブンスコード)の仕組み
07:15 メジャー7(M7)
08:31 セブンス(7)
09:26 マイナー7(m7)
12:20 四和音を三和音で捉える方法
14:12 マイナー7♭5(m7-5)
15:46 まとめ
こんな方に見てほしい
- コードネームを丸暗記していて、複雑になると詰まる方
- m・7・aug・dim などの記号の意味を根本から理解したい方
- テンションコードやアレンジに進みたい方
- 自分の頭で考えてコードを押さえられるようになりたい方
- 大人から始めるピアノ・弾き語りの初心者〜中級者の方
この動画で学べること
- すべての基準はメジャーコード(ド・ミ・ソ)という考え方
- m・aug・dim が「どこを動かす指示なのか」
- M7・7・m7・m7♭5 の成り立ち
- dim7 の7番目だけが特殊になる点
- 四和音を三和音で捉えて素早く押さえる方法
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